すると、見上げた先の浅井は優しく微笑んでいて…

そんな浅井の表情に、みのりも真面目な目で浅井を見つめる。



「みのり…

オレがどんなにみのりは悪くないって言っても、みのりは真面目だから、きっとどこかで自分を許す事が出来ないかもしれないけど…

確かにオレ達がしてた事は…理解されにくいけど…

オレはみのりが抱えてる気持ちなら全部一緒に抱えたい。


自分を許せないならそれでいいよ。

みのりが許せないでいるなら、オレも自分を許さない。


2人で同じ想いを抱えて行こう。


幸せでも罪でも…オレはみのりと一緒なら何だってうれしいよ。

何だって乗り越えられる」





浅井の低く響く言葉が、みのりの心に静かに落ちる。


抱き締められた浅井の匂いが、みのりの荒だった気持ちを落ち着かせていく。



自分でさえ何を求めているのか分からなかったのに、

浅井の言葉は、不安が開けた穴をきれいに埋めてくれた。



『好きだ』なんて言われるよりも、ずっとずっと深い愛情を感じた。



みのりが浅井の胸に埋めた顔で小さく笑った。




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