【完】春紫苑






震える声で、そう聞けば





「お前は、走るんだ。早く、早く行けよ」




冷たく返される。


どこか、焦りを交えた声で。







「まさ……」



「良いから走れっ!」






突然叫んだ将光にビクりと肩がはねる。


通行人も何だ、と視線だけを向けながら過ぎ去っていく。





「いいから、走れっつてんだろ!」