カローナ姫の黒猫



レインよりも少しだけ大人びた彼の姿にカローナは目を見張る。


うわ…すごい美形だわ…。


レインも相当だか、今目の前にいる青年はそれ以上の美貌をもっている。

その美しさはもはや神秘的な粋に達しているように感じた。


「カローナ、迎えに来た」


見覚えのない美しい青年が唐突にそう言い放ち、ニヤリと微笑む。


…え、この声って…もしかして…!?


自身の名前を呼ぶその声に聞き覚えがあり、カローナは、さらに目を丸くする。


「…ルイ、なの?」