「「……………」」

………あれ?

…ん?…ん??…ん???…んんん????!

あれ……?私、お風呂に入ってる所を知らない男の子に見られてる……?!

「き………きゃゃゃぁぁぁあ!!!」

「う………うわぁぁぁぁぁあ!!!」

私は、ちょっと遅く今の事態を理解して叫ぶ。そして、何故か相手の男の子も叫んでお風呂場から出て行った。

「みっ、見られた……。……見られた?!」

静かになった、お風呂場でポツリと、呟いた。……あっ、あれが玲好君だよね?!絶対にそうだよねっ!?

「……………」

綺麗な赤髪だったな……。キリッとした瞳も、情熱的に燃えるような赤色で……。
スポーツをしているからなのか、筋肉が程良くついていた……。

「……って!!!そんな事、どうでも良いよ!!!」

どうしよ!…お嫁に行けない…。ていうか、生きていけない位、恥ずかしい……。

「ぁあぁ、もう……どうしよ……」

……恥ずかし過ぎる……。今日は、本当に大変で、恥ずかしい日だよ!!

「お風呂、上がりたくないよ……」

だって、私の裸を見た人に!他人の裸を見た私は!普通に接していける自信は無い!!

「でも、上がらないと……。叶君に怒られる……」

『もっと、早くお風呂入れないの?そんな事も、出来ないとか…』

「これ、絶対に言われる。怒られる…」

よし……。玲好君にあたる人と、あまり目を合わせないように、過ごそう!

「って、それはいくら何でも酷いよね……」

じゃあ、どうすれば……?!ぁあぁ、どうしよ……。パニックになってきた……。

「……よし!いっそのこと、もうお風呂上がっちゃおう!」

見られた事を、忘れて、忘れて!!ちゃんと、普通に接しよう…かな!よし、頑張ろう!

「……のぼせてきたし……」

私は、ゆっくりお風呂から上がる。そして、ゆっくりお風呂場の扉を開けて誰も居ないことを確認する。私は濡れた体を拭いて、着替える。

「……………」

私は、濡れた髪の毛にタオルを被せて、リビング向かう。

「だから、毎回毎回言ってるじゃん!!玲好は、ちゃんと人の話を聞けってさ!!これで、何回目?!ちゃんと、僕や黛城さんの言ってる事を聞いてよ!…ただでさえ、玲好は、問題ばかり起こすんだからさ!弟の玲愛を見習ってよ!もっと冷静に行動して!」

「ごめんなさい……」

私が、見た光景は酷かった。玲好君は腰にタオルのまま正座をさせられて。叶君は玲好君に凄い怒ってた。

愛希さんは、私が居たことを気付くなり、苦笑いして私に近寄る。