つまらなくないのか? まぁ、だからと言って僕から何かしてあげようという気はないんだけど。 本を読み終わって見ると寝てしまってる彼女。 寝るくらいなら来なきゃいいのに 仕方ないから起こそうとすると 「橋本く……ん」 目はつぶったままで、一定のリズムの呼吸をしている笠本さん。 ドキンー! ああ、まただ。 ただの寝言にドキドキと心臓が動き出す。 意味が分からない。 自分の体なのに、理由が分からないだなんて 僕もまだまだ勉強が足りないな。 僕はじっ、と笠本さんを見つめて思った。