「総兄、どうしたの?」 壬生寺の境内には、僕と誠太郎の二人っきり。 今日、誠太郎から全てを聞こう。 不思議そうな、表情・・・ なんで、僕が険しい顔をしているのか分かっていないみたいだ。 この顔を見ると、誠太郎は間者ではないのかもしれない。 という否定的な考えが頭に浮かぶ。