冬実に促されて話そうと口を一度開いたが、いざ話すとなるとなんだか照れ臭くて話せない。 「なんなの?」 「え、えと」 冬実が訝しげにわたしを見ている。 早く言えと。 早く話をしろとその目が言っている。 早く話さないと追い出すぞと。 「あのね…」 「はやく」 まずい、冬実のイライラが頂点にまで登りそう。 冬実の沸点は低いから。 心に決めて、わたしは息を吸い込んで目をきゅっと瞑った。 「わたし、的井先生に恋しちゃったの!」