「…ゴメンね、私のせいで、みんなにまで嫌な思いさせて…」






「優芽?」






私は、ポツリとそう呟くと、亜衣子ちゃんの体を少し押して、前に歩み出た。







コツコツ、コツコツ





私の革靴の音だけが店内にこだまする。






亜衣子ちゃんも巧くんも涼太も…さらには、店内の他の客まで私に注目しているのが伝わってきた。





そして、






パンッ






乾いた音が響いた。