「…涼太は気持ちを伝えてて付き合ってないって…優芽もしかして涼太のことフッたの!?」 私と目が合った途端、すっとんきょうな声をあげて驚く奈々ちゃんの声が廊下に響きわたる。 その声に反応した他の生徒たちも何事かと私たちに視線を向けた。 「バカッ!奈々!声が大きい!!」 バシンッと、亜衣子ちゃんが奈々ちゃんの背中を叩いて、たしなめる。