「…はは、おはよ…」 苦笑いを浮かべて、おそるおそる私が振り向いてみると… …涼太の姿があった。 …なんか、タイミング悪いかも… 私がそう思って、気まずそうに顔をそらすと… 「あ、今日オレ、数学の教科書忘れたんだよね〜、悪いけど、かしてくれない?」 そんな私にお構い無しに、涼太は、ニコニコと私に笑顔を向けてそう呟いた。