「まぁ、桜庭ちゃんが笑ってくれてよかったよ、本当に、オレ、桜庭ちゃんのこと好きだし、好きな人には笑顔でいてほしいじゃん?」 照れたようにそう呟くと、ニコリと溝口くんは、微笑んだ。 …え? その瞬間、私はもちろん、教室中の空気がピタリと止まった気がした。 ……今…なんて?