ご飯を食べて着替えたら、ふらりと家を出た。
風もなくて、本当穏やかな休日。
目的地のない外出が、ちょっと気持ちいい。
きっとちょうど暖かくなるような時間だからだな。
そんなことを呑気に考えながら歩く。
バスに乗って、大きな本屋に到着した。
初めこそ参考書なんかを見て回っていたけど、1冊だけ選んだ後は雑誌コーナーで長らく立ち読みをしてしまってた。
今何時だろう…。
ふと、思って携帯を見る。
すると、本屋に来てから2時間経過していて驚いた。
かと言って、他に予定があるわけじゃないし。
私は慌てることもせずに、手にしていた1冊の参考書を購入してから自動ドアを潜り抜けた。
「―――さむっ…」
ここに来た時は午後2時頃だったから、暖かかったけど。
さすがに夕方になると陽も傾いてぶるっと体が震えてしまう。
茶色の紙袋を抱えるようにして、私は帰りもバス停に向かう。
バス時刻表を確認すると、運悪く出たばっかりのようで、次は15分後だった。
夏場なら、自転車で来れるんだけどな…。
寒さに落ち着かなく、体を揺らしてそう考えてた時だった。
ただなんとなく。
なんとなく、反対車線の信号待ちの車を眺めてた。
――――白い車で、センセイのに似てるかな…と。
そう思って見てるだけで、運転席の男の人がセンセイに見えてくる。



