モルフェウスの誘惑 ※SS追加しました。

「岡崎くんも仕事ばかりしてないで
いい人、早く
見つけなさいよ
って、余計なお世話かな」

と、漸く顔を上げ、笑うほのかの笑顔は
学生の頃から全く変わらないなと
岡崎は思った

「ああ、
有難く、その忠告
受けとるよ」

その後、世間話を少し話して

「じゃあね」

と、言いほのかは立ち去った

左手を上げて岡崎に無邪気に
手を振りながら……









まだ、公園のブランコに
一人、残る岡崎

岡崎は刑事である自分に
ほんの少し、嫌気がさしていた

何故なら、

ほのかの左手の薬指には
指輪の部分だけ日焼けしていない痕は
あるものの

結婚指輪自体は
見当たらなかったからだ

ついつい、いつもの癖で
もしや、と言う勘が働き
色々推理している自分が
嫌だった