抱きしめられる腕はますます強くなる。
息苦しさが抱きしめられる幸福感へと変化する。
……心地良い仄かな香り。
茶室で焚かれたお香の香りが、
隼斗さんの着物から微かに…。
長時間茶室に籠る家元ならでは。
隼斗さんの胸に手を添え寄り添うように…。
「ゆの?そろそろいいか?」
「へ?」
「早く着替えないと、また母さんがブーブー煩い」
「あっ…はい!!」
ボーっとし過ぎちゃったみたい。
緩められた腕からゆっくり離れ、
エヘヘッと誤魔化すように笑顔を。
「ッ!!それ反則だろ!?」
―――――チュッ…チュッ。
不意打ちに甘く唇を冒される。
「ッ!!//////////」
耳まで赤く染めた私を余所に、着替えを始める隼斗さん。
「もう!!////////」
手で顔を煽ぎながら隣りの部屋へ着替えに…。
ホント……いつもいつも……。
勝手に唇を奪うんだから////////