人差し指でゆっくりインターフォンを押すと、



玄関から聞こえた施錠を解除する音。


「いらっしゃい、アヤキちゃん」


家の中から出てきたのは、スキンヘッドに人当たりの良さそうな笑みを浮かべたダンディーおじさん。



「こんばんはマスター。久しぶりすぎて、この呼び出しシステム押すの緊張しちゃった」



苦笑いを浮かべて、言いながら思い出す。前に来たのが恐らく3ヶ月前だ。



「いやぁ~心配してたんだよ。仕事忙しいだろうって。さ、せっかく来てくれたんだから、早く中入りな!」



マスターは手招きしながらニコニコしてる。ホントに嬉しそうに笑うよな~この人なんて思っていると


気がつけば自動的に玄関の門が開かれ、それに導かれるように家の中へと足を踏み入れた。