ため息と明日



伊澤さんには、随分昔、助けてもらったことがある。



仕事を始めたばかりの頃、同期は誰一人同じ部署の配属にならず、



私は、毎日先輩に怒られてばかりで、誰にも相談できないまま、ただひたすらに早く一人前になって、こんな環境から抜け出したい、と



会社に行くのも億劫で、色んなことに疲れ切っていた。







半年が経とうとしていた頃、お昼休みに一人会社の近くの公園のベンチで、開いたお弁当に手をつける気力もなく、



ただただ、自分で作ったお弁当を空しく眺めていた。





そんなとき、声をかけてくれた人が、「伊澤さん」だった。