「いつも俺を困らせてばかりなんだ。でも、可愛くて仕方ない」 ――チリン そう言って彼はリンを抱き上げた。 「ねぇ··君、名前は?」 「み、ミオです」 「ミオ?じゃあミーちゃんかな」 まるで猫を呼ぶかの様に、目を細めてリンを撫でながらそう言った。 その瞬間、“一度でいい”っていう想いが変わってしまった。 「あの、お名前を――」 「俺はシュウ」 このままあなたに、恋をしていてもいいですか―― *おわり*