(うん。寿々は此方のほうが嬉しいかなって)

(え゛………あ、ありがとう?)

(ううん。喜んでくれて良かったよ)

(う、うん………)









喜んでくれたみたいで良かった。普通の人なら青汁嫌がるかなって思ったんだけど、やっぱり寿々は喜んでくれたみたい。


緑茶を渡されると思い青汁を渡されたなんてサプライズみたいだな〜……と思い頬が綻び笑みが溢れる。


それに寿々も笑い返してくれる。――――――でも、なんでそんな引き攣ってるの?


青汁嫌だったとか?


……


……ううん。そんなことないよね。嬉しがってたし。きっと見間違いかな。うん。見間違いだ。







「…なあ、庵」



先ほどと一転、複雑そうな表情を浮かべる空が僕を呼ぶ。


よく見れば遼も。ただ空と違うことは遼は探ろうとするような瞳をしていること。






「なに空?……あ、はい。」

「へ?」

「オレンジジュースだよ。いるでしょ?あとお菓子」

「おっ!サンキュー庵!」



袋を差し出した。一瞬渡されたものに間抜け面を晒したが理解すると可愛らしい笑顔をむけてきた。


鼻歌まじりでオレンジと書かれたパックにストローを差し込む。そしてスナック菓子の袋をあける空。

アタシも!と言わんばかりに空に近寄りスナック菓子を食べる。手には青汁。やっぱ青汁嬉しかったんだね、良かった。