僕は、工場が終わると自転車で帰りながら商店街の玩具屋に寄ろうと思っていた。



将棋かオセロゲームを買って帰らないと毎晩テレビを深夜に観られては堪らないからだ。



駐輪場に自転車を停めて商店街を歩いていると携帯が鳴った。



美香からだった。



「英男、仕事終わったみたいね。

何よ、話しがあるって。

あなたが、沢山AV観てるのくらい気付いてるよ。

謝らなくっていいよ。

それとも飲みに行ってキャバクラの十代の女の子でも口説いて失敗したとかかな?」



「違うよ。か火星人がアパートに来てんだよ。」



僕は、AVがばれていてた事も驚いたが、確かに仕事仲間に誘われてキャバクラに行き、酔っ払って十八歳の女の子を口説こうとした事を美香が知っていた事に焦ってしまった。