門田さんの頭からどす黒い液体が出始めていた。




「なんだ?」




「最高に感動してる時の涙だよ。」




息子が言いながら息子の頭からもどす黒い液体が出ていた。



「しかし、俺は、そんなに、良くしてないし面倒くさいなあって思った事の方が多いよ。」




親子からどす黒い液体がピューと出て僕の顔やあちこちを汚した。




「分かってますよ。
だけど、あなたと美香さんは、精一杯の誠意をわしらに見せてくれ北海道まで連れて行ってくれようとまでしてる。


それは、人間の最高の誠意と優しさでしょう。」




部屋中に親子のどす黒い液体が飛んだ。


僕は、仕方なく分かったと言うと親子は、更にどす黒い液体を撒き散らした。