レベッカ





どれくらいの時間そうしていたのか、わからないくらい触れ合ってから、顔を離した。
風が通り抜けるのが心地よくて、それだけ熱を感じていたのだと気付く。


「……涙目」
「……うるさい」


思わず吹き出すと、アレンは真っ赤な顔を俯けた。
見たことのない反応が新鮮すぎて、足りなくなる。
もっかい、と囁いて、細い肩に手を伸ばした。


――しかし、その時。


唐突に、サイレンが鳴り渡った。
大音量のそれはMY中に、市民からの通報、それも凶悪犯罪の発生を知らせるものだ。

はっとして、二人は扉の上に付いたスピーカーの方を見た。
音の出所であり、今はサイレンの合間に、通報内容を伝える声が流れている。

それから反対側、町の方へと、視線を移す。
屋上からぐるりと見渡せるほどの、小さい町。

アレンとロイが守るものは、守りたいものは、全てその中にある。

二人は、ちらりと顔を見合わせた。
口許には、かすかに笑みが浮かぶ。
振り向いた先は、下へと続く扉。



ライフルとマシンガンは、勢いよく、屋上を飛び出した。




  ―END―