アレンは、溜め息を吐いて、首をゆるゆると振った。

そして同じように、右腕を真っ直ぐ前へ上げる。
その腕は、するりと、マシンガンに変化していた。

アレンの銃口が、標的を捉える。



――――彼女の背後に、忍び寄っていた男に。


「お前がけしかけたんだな、この犬」



アレンは、眉を寄せた。
こんなふうに銃を向けたりなんて、絶対にしたくない相手だった。


「…………ナイジェル……」


ロイが、まっすぐにライフルを突き付けたまま、名前を呼ぶ。