【番外編】サッカーボールと先輩とアタシ



必死に泣くのをこらえ、話す。

握りしめた手が、何かの決意のように。

「潤くん。」

涙がたまった目を真っ直ぐに見た。

「電話、するね。
メールも…。うっ、ぐっ…。」

「万桜。」

それをたち切るように、愛しい名前を呼ぶ。

「…俺、離れたら、
自信ない。」

そして目を反らした。

蒸せるような暑さも忘れてしまう。

「……潤、くん。」

再び見た万桜は………

笑っていた。

……泣きながら、笑っていたんだ。