【番外編】サッカーボールと先輩とアタシ



「…離れたら、終わり、だろ。」

次の瞬間、悟志は足を止めた。

「―――マジで言ってんの??」

その声は、冷たく低い。

…悟志に何が解るんだよ。

「それ、万桜ちゃんの気持ちじゃないだ
ろ。」

止めた足を、俺はまた動かす。

「おい!!潤。」

肩に手を掛けられ、俺たちは向き合う。

「遠距離だっていいじゃん。
お前なら大丈夫だろ。」

「なんでそんなこと、お前に解るんだよ
。」

その瞬間、真っ直ぐに悟志の目を見た。

「万桜ちゃんを悲しませるな。」

なんでお前にそんなこと言われなきゃな
らないんだよ。

「………。」

「お前がそんな気持ちなら、俺が――。」

そこまで言って、悟志は唇を噛んだ。