「藤馬さん、僕は本当に藤馬さんを家族だと思ってますよ」 だから、また来てください。と続けようとしたが、ぴしゃりと襖を閉められた。 それもそれで答えなんだと思う。 「やはりあいつは悪党でしかない。だから友達ができないんだ」 塩を巻き始めた五十鈴さんには伝わらないようだけど――いいや、僕の勝手な思い込みだけど、僕には藤馬さんも必要だと思った。 あの人を前にすると本音というのが出せるから。