悪魔が笑っているようだった。どこまでも楽しげに、人の不幸を舐めずるような。
「ガキ最大の苦しみたるババアに、こいつは何も言えなかった。注意も警告も制止でさえも、根本的なもん解決しねえままで、こいつは涼しい顔でガキと話してたんだよ」
「――」
声なき叫びを出したのは五十鈴さんだった。
それ以上言うなと、五十鈴さんの爪が藤馬さんの腕に食い込むが、鮫歯はきししと笑ってみせた。
「笑わせるよなぁ、ムシが良すぎるよなあぁぁ!ババアがいなくなった途端に親面しちゃって、まーまー、口では『今までできなかった分』とかなんとか、さも当たり前のように抜かすけど、言い換えれば、『邪魔者いなくなったからいくらでもいられる』ってことだよなぁ!あ?もしかしてー、ババアがいなくてラッキーとか思ってんじゃねえの!」


