雪が降る町~追憶のletter~

なぜ、自分を庇うようなことをしてくれたのだろう。


(昨日真田さんと行ったばかりだから?)


本当にそんな理由だろうか。


「う~ん。じゃ、快斗が提案し直せ!」
「ええ···とりあえず寒いからどっかに入って··地下街に入ろ」
「地下街かよ!」


大地と快斗が久しぶりの感じを全くさせないやり取りをして3人は寒空の下から撤退することになった。


近くの地下へ通ずる階段を降りる。
全部の段を追える時には白い息は消えていた。


「うぁ!すげぇ人!!」
「日曜の午後だから」


大地が行き交う人ごみに圧倒されてそういうと、相反して快斗は冷静に物を言う。