雪が降る町~追憶のletter~


結城 晶様

ずっと、あなたが好きでした。

12月31日の午後7時

大通り公園噴水広場で待ってます。




たったこの数行の手紙にどのくらい時間がかかっただろう。

本当はもっと上手い言葉や表現や想いの伝え方があるとは思う。
それでも今の俺にはこれが精一杯で…。

この短い中で、どれだけ晶に届くのだろう。

大体いつも一緒にいて、このこと以外には言いたいことも言える間柄なのに手紙だなんて照れくさい。


そんな思いもあって、俺は大した見直しもしなく、恥ずかしさから目をそらすようにその手紙を同じ白い色の封筒にしまった。

それを数日後にどれだけ悔んだことか―――。