「だから、な」
トンッ――と、一瞬で距離を詰められて、壁に背中を押し付けられていた。
そして頭の脇には彼方さんの腕がある。
「この位置だけは誰にも譲らねー。安里にもな」
鋭い目つきで睨まれた。
……上等。
「それは宣戦布告でしょうか、彼方さん」
「そうだな。そう取ってもらっていい」
「了承しました。では、私は友達として恋理ちゃんを、氷室君が言うところの師匠として氷室くんを護ります。あなたの位置は侵さないが、私の位置は私が決める」
「………」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…