「……彼方、あれは何? あたしのハンカチはどこへ行けばいいの?」 「近い将来夫婦漫才にでもなんじゃねーか? ハンカチだったら、貸してみろ。お前テンパって喋ったろ。お前も泣きかけてるし」 「うそっ」 「ほんと。慣れねーことすっからだ。はい、目―閉じて」 「……ありがと」 「どういたしまして」 「……ひむ、桐。ご飯食べよ。時間なくなっちゃうよ」