「桐はあたしのこと、何て思う?」 横目で見られただけでスルーされた。 ……でも緊張は持ち続けないといけないな。 だって桐さんが初めて《友達》にする相談を聞いているんだから。 「……とも、だち……って、思っていい、かな……?」 「大歓迎よ。桐の思う《友達》に、あたしが入ってもいいなら」 「勿論! っていうか………ごめん、すごくうれしい……」 「恋理、泣かせたな」 「あらー、桐は実は可愛い系なのね」 ―‐彼方の茶々に、恋理がハンカチを取り出しているのを見て俺は咄嗟に動いてしまった。