……へー、恋理ってそういう風に考えてたんだ……。
俺、なんも考えてなかった……。
彼方を見ると、微苦笑していた。
……この二人に、俺……ずっと助けられてきたんだな、ってわかる瞬間。
彼方も桐さんを見て、恋理に続けた。
「俺らの両親って、中学や高校からの友人同士なんだけど、大学バラバラになって留学した人もいたりするけど、結婚して落ち着いた家庭は、五百メートル圏内なんだ。笑えるくらいに仲いいよ」
……そういやそうだった。
超多忙な人たちだけど、仲の良さは抜群だ。
いまだに子供たち出し抜いて六人でデートしてるし。



