「え――」 恋理の言い分に、俺も桐さんもぽけんとしてしまった。 彼方は黙って聞いている。 「学生時代の友達なんて、気が合う同士の寄せ集まりで、イコール友達でいいと思うよ。だって気が合わない人といると疲れて、それから嫌がらせとかハブにされるんだから。 それくらいで凹んでたら学生時代がもったいないわよ。そんなことで落ち込んでいる暇があったら、呼んでる本とか鞄のストラップとか観察するわね、あたしなら。 そんで、すきなものとか近いものを好む子に話しかける。その方が楽しいわよ?」 「………」