桐華ー天然ボケ男が学園の王子様(女子)に恋しちゃったら【完】



「うん。識輝ちゃん。王子様って言うんなら、識輝ちゃんの友達の方がそんな風に言われてる。でも、私が目指したのは識輝ちゃん」
 


……女の子に憧れて、王子様って言われるようになったの?
 

そう訊くと、桐さんはやや視線が下がった。



「何でだろう……」
 

こっちが何でだろうだよ。



「ひむ、その辺りは今後相談に乗ってやったら?」
「あ、うん」
 


割っていった恋理に、反射的に肯いてしまった。



……条件反射というやつですな…。



恋理は桐さんに向きなおる。




「桐、あんたは少し考え過ぎ。あたし、昨日から桐の友達の気でいるよ?」