「うん。……女子に頭撫でられるのはあったけど、やっぱり氷室くんは男子だからかな。なんか違うね」 少し緊張した、と小さく続けた。 ……緊張……。 「無駄に緊張させちゃった? だったら俺のことは門弟扱いでいいよ?」 「だから氷室くん。それはやめてくれ」 「……どれ?」 「『師匠』って言うの。氷室くんの中での私の扱いがどんなんかはわからないけど、学校でそれは目立つからやめてほしいんだ。 ……特に氷室くんから言われるなんて、目立ち過ぎるから」