桐華ー天然ボケ男が学園の王子様(女子)に恋しちゃったら【完】



「いや、ごめん……謝るのは私の方だ。氷室くんは悪くない。謝る必要もない。……悪いのは、氷室くんから逃げ出した私だ……」



「………それ、訊きたかったんだ」
 


もうすっかり、頭はクリアになっていた。



「どうして師弟関係解消なんて言ったの? 

や――解消でよかったんだけど、結果俺も前に進めたから――でも、理由はわかんなくて……訊いてもいい?」
 


俺は若干首を傾げて、桐華ちゃんの顔を覗き込んだ。薄く開いた唇が、一文字に引き結ばれた。

一秒。

そして、開いた。



「……私も、晃くんじゃなくなってたんだ……」