「彼方は誘ってない。恋理には今日桐さんと遊ぶって伝えた」 「あたしに言ったら彼方にも通じるってわかるでしょうに」 「恋理ちゃんが来てくれるのは嬉しい限りだ」 ボソッとした恋理の声を聞いて、桐さんはキリッとした瞳で断言した。 やっぱり桐さんは潔いよな。 そういうのって、カッコいいと思う。 「じゃあ諦めろ」 「……つまりは氷室くん」 彼方を無視して俺に向いてきた。