氷室くんに持っていることを打ち明けても、中を見るのだけは躊躇われて、封はまだ切っていない。 夏香ちゃんは恨めしそうな目で私を見てきた。 「それは……」 言いかけて、やはり言いたくないのか口ごもった。 「彼方さんや氷室くんは知ってるんだろう? 夏香ちゃんたちも恋理ちゃんを傷つけようとしてるようには見えないし……」 これは本当に何なんだろう。 「……はー……ひむひむにはめられた」