恋理さんすげープライド高いから、彼方相手でも泣きつくとか滅多にしない。 ……え、俺が追い込んだの? 恋理を受け止めた彼方から冷えた視線が一瞬……。 「氷室くん、また明日。恋理ちゃんも」 混乱する俺に、桐さんが言った。助け舟のように。 気づけば別れ道。俺は拙く肯く。 「桐、気を付けて帰るのよ」 「恋理ちゃんもね。じゃあ、また」 「あ、うん。またー」 「明日はお前、大人しくしてろよ」 「彼方さんに言われたくない! あなたこそ悪行を懲らしめなさいよ」