「うわっ」 定規が眼前に振り下ろされて、思わず手も離れてしまう。 ……恋理さん、それ目測謝ったら俺直撃なんだけど……。 「そういうことを人前でするから恥ずかしい子なのよ、あんたは」 桐さんとの間に強制的に割り込まれた。 「……人前じゃなかったらいいの?」 恋理の言い分って、そう捉えることも出来る。 ……ような気がする。どうかな? 「……それは桐に訊きなさい。ただし――」