俺はまた、桐さんを見る。 「せっかく桐さんと話すんだから、真正面から見たいじゃん」 「はいはいはい。公道で王子様に色かけてんじゃないわよ。ボケ」 「ひむー、皆さん驚いてる。つか、わあ、一気に顔逸らされたなー」 「……うん?」 何か悪いことをしてしまっただろうか。