「……日迎くん」 「氷室でいいです。師匠」 「じゃあ氷室くん、そこははっきりしよう。 私は誰かの師匠になれる器ではない。 一応武道はやっているけれど、私にも師匠がいる。 どうしてもというならその師匠を紹介したい。だから師匠とは呼ばないでほしい。………と言うか……あの………」 「師匠の師匠を師匠と……いやです」 「出来たら――え、いや?」 「嫌です。