「あれ? ひむひむ、猫背になってない?」 「え?」 未音ちゃんが私の腕を離れて、氷室くんの頭に手を伸ばした。あ―― 「あー、やっぱり。背ぇ伸びてるけど、背中ちょっと曲がってるよ」 「ひむひむスタイルいいんだから、気を付けた方がいいよー」 「猫背……? ……やべえ、親父に気づかれたらぶっ飛ばされる……!」 一瞬、氷室くんが恐怖にひきつったような顔をした。