と、師匠は困ったように眉を寄せていらっしゃる。 ま……まさか俺が師匠を困らせているのか⁉ ベンチに戻って土下座(?)をする。 「申し訳ありません!」 「いや、今度は何……」 「安里さん、ちょっと見ててね」 言って(声の音調から微笑混じりだろう)くいっと、恋理が俺の顎に人差し指をかけた。 そしてキラッと翳りのある瞳で見下ろしてきた。