一目惚れしました。 躊躇いなく繰り出されるストレートの拳。 一直線に蹴り上げられる脚。 けれど寸止めで怪我は負わせないのがスタイルなのだろうか。 直接の打撃は見せない。 なんかもう――すごく、カッコいい。 「おい、お前ら」 地獄の底からでも響くような声に、男たちは肩を跳ねあげた。 「次うちの学校の子に絡んだら、斬る」 『すいませんっしたー!』