あたしは今、世界中の誰よりも不幸なんじゃないかと思う。


雪ちゃんのいない世界は、やっぱり思った通りあまりにも寂し過ぎて……。


そんな世界の中で生きていくのは、どうしようもなくつらかった。


お兄ちゃんや両親、真保や雪ちゃんの両親もあたしの事を心配してくれているのは、ちゃんとわかっている。


だけど……。


今のあたしには前を向く気力さえ無くて、どうしたって頑張れる気がしないんだ。


“寂しい”や“つらい”なんて言葉じゃ足りないくらい、寂しくてつらい。


呼吸をしている事すら苦しいと思う時もあった──。