ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜

「午後は自習だったし、平気だよ」


雪ちゃんが苦しげに歪めていた表情に申し訳なさを浮かべたから、あたしはすぐに笑みを繕って嘘をついた。


彼が病気になってから、嘘をつくのが上手くなったのかもしれない。


考えるよりも先に口をついていた言葉に、内心では少しだけ驚いていた。


「大丈夫か?」


あたしの後ろにいたお兄ちゃんが、雪ちゃんの顔を覗き込んだ。


「章太郎も来てくれたのか……」


「相変わらず、渚しか見えてねぇんだな」


お兄ちゃんは、どこか安心したように苦笑しながら言った。