「終わったのか?」
「ええ、一通り。物が少ないのであっという間に終わっちゃいました」
「まぁ、そうだろうな」
「何か面白いものが見つかると思ったのに、残念」
「やましいものなんて何もないぞ、俺には」
嘘ばっかり。
お母さんが振り込んでた口座はどこに隠してるのよ。
「卒業アルバムとか、あれば見たかったのに」
「残念だったな。そういうのは全部実家に置いてるよ」
なるほど、実家ね。
……実家?
そうか、彼の住まいはここだけじゃない。
もしかしたら、その通帳も実家にあるのかもしれない。
「お邪魔してみたいですね。裕福って言ってたし、豪邸なんでしょう?」



