仇恋アベンジャー


このマダムたちだってきっと、かつては子育てに奔走していたことだろう。

子供たちの手が離れて、楽になって、自由になって、第二の人生を謳歌している。

私の学費や生活費は、ずっと父が負担してくれている。

大学に入ってからは奨学金で学費を賄っているが、母がいなくなってからは、家賃など母が負担していた分の生活費も父が払ってくれている。

母には、金銭的には負担は少なかったと思うけれど、私を育てるのに多大な労力を使ってくれたと思う。

親孝行、したかった。

私が大学を卒業して就職したら、家賃とか光熱費だって私が負担して、母に楽をさせてあげられると思っていたのに。

それこそあそこに座っているマダムたちのように、カフェでケーキとコーヒーを楽しみながら、優雅なひとときを過ごせるくらいには。

それが叶う前に、母はいなくなってしまった。