仇恋アベンジャー


私は必要な情報を得られたことに満足し、恵一が体の向きを変える前に食器へと目を移す。

その間、5秒にも満たない。

「今日、学校は?」

「休みです。っていうか、講義とってない日です」

真面目に単位をとってきた私は、もう卒業に必要なほとんどの単位を取得し終わっており、大学には週に2日しか足を運ばない。

4年になったらゼミだけになる。

「そうか。じゃあ、天気が落ち着くまでここでゆっくりしてればいい」

「ありがとうございます」

「俺、銀行行ってくるから。何かあったら電話して」

「はい。行ってらっしゃい。雪道だから気を付けて」

「俺の車はスタッドレス履いてるから大丈夫」

恵一はそう言って笑い、出かけていった。